平成１６年度機械設計技術者試験２級合格者インタビュー

　── 機械設計技術者試験制度をお知りになったきっかけ、また受験された動機について教えてください。

窪田：会社で上司から受けてみないかと言われました。毎年、社内から数名受験しているので、試験制度については聞いたことがありましたが、実際に受けるまで内容についてはよく知りませんでした。

　── 工業会が主催した受験講習会を受講されましたか？

窪田：受講しました。役に立ったものが多くありました。仕事で使うことのない分野は、普段勉強する機会がなく忘れているものが多いのですが、学生に戻って講義を受けた気分でした。

　── 日刊工業新聞社で主催している通信教育講座を利用しましたか？

窪田：利用しておりません。

　── 試験の難易度はいかがでしたか？

窪田：その場で解けるような易しい問題もありましたが、私にとっては難しい問題が多かったと思います。とは言っても、私が合格したぐらいですので試験そのものは難関の部類には入らないかもしれません（笑）。

　── 試験勉強にあたって実行した勉強方法は？

窪田：特に変わったことはしていません。大学の機械系の授業で学んだ分野がですが、学生時代に手を抜いた部分を慌てて復習（初めての学習かもしれませんが）しました。ただし、科目によっては学生時代に聞いた記憶がないものもあり、そちらは受験講習会の内容を復習するというスタイルです。

　── これから２級受験を考えている技術者の方に対して何かアドバイスがあれば教えてください。

窪田：こんなことを言っては実も蓋もないかもしれませんが、大切なことは資格を取ることではないと思います。重要なのは技術者としての実力を身につけることであり、その一端に資格を取るための知識や応用力があるような気がします。
剣術の達人のことばに「勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなし」というものがあります。合格は偶然によって起こりえます。しかし、偶然に頼ることなく合格できる実力を養い、実践のなかで技術者としての合格を目指してください（私自身への戒めを含めて）。
それから、私が言えた義理ではありませんが、特に学生のかたは学校の勉強を疎かにしないでください。実社会に出て「あの時・・・」は誰もが思うことです。

　── ２級機械設計技術者として、これからの抱負があれば教えてください。

窪田：機械設計技術者資格は認定資格であるため、もともと技術者である者にとって転職でも考えない限り活用の機会は少ないと思います。しかし、機械設計技術者２級と認められた者として、同じ資格を持つ人たちの名を貶めることのないように自覚を持ち、己を戒めることを忘れないことで、自己の向上のツールとしていきたいと思います。

　── 受験資格の実務経験年数に達した時、１級試験にチャレンジしてみたいと考えていますか？

窪田：より高い自覚を身につけるためにもチャレンジしようと思います。また、技術者である以上、いつまでも挑戦だと考えます。

　── どうもありがとうございました。