野技塾技術士事務所
野 英資 氏 |
── 機械設計技術者試験制度をお知りになったきっかけ、また受験された動機について教えてください。
野:平成15年から3年連続で、県央地場産業振興センターから依頼された企業向け「機械設計基礎講座」(いずれも120分/回×(14から16)回)の講師を担当してきたが、新潟大学と新潟工業短期大学で合計48年間続いた大学教師生活に、このたび終止符を打つことになりました。もう同じような依頼が来ることはないだろうとあきらめの気持ちとともに、今度は悠悠自適の生活に入れるのだと久方ぶりの開放感に浸っていたら、先日同様の依頼が舞い込みました。
平成16年度に2級機械設計技術者試験に挑戦・合格しましたが、平成17年度には機械設計に関してほとんど企業での経験がない私にとって、必修科目以外に選択科目、設計管理、小論文に挑戦することは大変な至難であると覚悟をしていました。
しかし、基礎講座の講師をお引き受けしている以上、1級試験に合格できないようでは受験生に申し訳ないと、一念発起挑戦することにしました。3年目の平成17年度の基礎講座は11月半ばに終了していたので、平成18年度の機械設計基礎講座の講師依頼はすでに取得済みの技術士資格(機械部門)に加えて、この1級合格が評価されてのことのようです。
資格試験の意義と生きる力を身につけることの重要性を認識し、積極的に体験・実践したことが受け入れられたものと思います。おかげさまでこの度の退職を機に技術士事務所を立ち上げることができました。
── 工業会が主催した受験講習会を受講されましたか?
野:開催があることは知っていましたが受講しておりません。
── 試験の難易度はいかがでしたか?
野:おそらく自分はあまりうまく答えられなかったと思いますが、標準的な問題だったと思います。
── 試験勉強にあたって実行した勉強方法は?
野:週3コマ各90分の授業をかかえ、学生の教育研究指導に加え、県市からの審議会、審査会等に出席しながらの対応でしたので、前年度に平成16年度1級資格試験問題集を通読・全問解答を済ませておりましたので、17年度問題集はは選択科目と設計管理のみの学習にあてました。小論文の心得も参考になりました。
── これから1級受験を考えている技術者の方に対して何かアドバイスがあれば教えてください。
野:2級合格インタビューでも申し上げましたが、私自身の学生時代(昭和30年代前半)と違い、現在は学問技術の進歩が著しくあまりのんびりしすぎていと、その内容も変わり大変多くを学ばなければならなくなります。そして当然受験に耐える知識ではなくなってゆくでしょう。まさに「鉄は熱いうちに打て」であると思いますし、若さこそが前進の基本です。。
── 1級機械設計技術者として、これからの抱負があれば教えてください。
野:今や世の中は変わり、グローバルに物事を考えていかなければならない時代に突入しました。国際化に対応して、世界に通用する技術者としての能力を身につける必要があります。「自称専門家」は多くいますが、貴会のような公益法人が実施している資格こそ、今後大きな力になってゆくと思います。
── どうもありがとうございました。
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