2011.3.8 掲載
多摩川テクノクリエイション株式会社 松島 英洋 さん
── 機械設計技術者試験制度をお知りになったきっかけ、また受験された動機について教えてください。
松島:試験制度は上司から教えてもらいました。会社の勧めもあり受験を決めました。個人的な話になりますが、私は高校、専門学校と機械とは関連しない分野の学校だったので、いわゆる「機械」専門の教育は受けた経験がありません。日々の仕事で蓄積してゆく知識はあるものの、関連分野の知識だけという偏りがあります。試験に取り組むことで、機械分野全般の基礎知識を学習できる。また世の中の基準と照らし合わせて自分の知識がどれほどのものなのかを計るよい機会だと考えました。
── 受験のための講習会(工業会主催、学校その他主催)を受講されましたか? 受講された方は、その講習会が役立ったかどうか教えてください。
松島:公に開催された講習会は利用していませんが社内の勉強会に参加しました。講師は社内のベテラン技術者の方が担当されました。体験談などを織り込んで講義をしていただいたのでより覚えやすく、技術者としてもよい勉強になりました。
── 試験の難易度はいかがでしたか?
松島:普段から業務で扱っている分野では難易度が高いということはないと思います。一方で業務で扱わない分野、具体的には熱・流体・制御などは一から学習となったので難易度は高く感じました。試験分野が多岐に渡るので想定される出題範囲が広く、その点では難しいというイメージは強くなるかもしれません。
── 試験勉強にあたって実行した勉強方法は?
松島:まず理工出版会の機械設計技術者試験準拠 機械設計技術者のための基礎知識と年度版問題集集を利用しました。こちらを一通りやってみて解説を読み、さらに日本機械工学会『機械工学便覧』やJISハンドブック、インターネット検索などを通じて理解を深めるよう努めました。特に機械工学便覧など便覧系書籍は、こうした広い範囲を学ぶうえで欠かせないと思います。
それでも分からない問題は社内にいるベテラン技術者の方のサポートを受けながら勉強を進めることができました。前述のように社内講習のチャンスもあって恵まれた受験環境だったと思います。
── これから3級受験を考えている技術者の方に対して何かアドバイスがあれば教えてください。
松島:非常に範囲が広く網羅的な内容になっているので、専門分野で活躍を目指す技術者の方々には専門外の学習がなかなか大変だと思います。私もこの点で苦労しました(笑)。そういった分野はできるだけ実務に結びつけながら考える癖を持つことで、より学びやすくなってゆくものです。
受験を終えて振り返ってみると参考書は多少出題範囲から外れている印象があります。ですから問題集やホームページからダウンロードできる過去問題を中心に、機械工学便覧などを使って学習を進めるのがよいと思います。社会人であれば先輩技術者、学生さんであれば先生など教えてもらえる方にアプローチする姿勢も大事ですね。
── 3級機械設計技術者として、これからの抱負があれば教えてください。
松島:今回の試験勉強を通じて得られた知識をもとに、さらに発想を広げ、また専門分野はさらに突き詰めてスキルを磨きたいと思います。
── 受験資格の実務経験年数に達した時、2級試験、1級試験にチャレンジしてみたいと考えていますか?
松島:受験資格をクリアできる時期まで経験を積んでチャレンジするつもりです。
── どうもありがとうございました。